大人になってから英語の勉強をしている人にとって、一番の壁はやはりリスニングではないでしょうか。
頭が柔らかく、耳が良い子供たちは自然と英語の音声を受け入れることができますが、大人になってしまうと日本語の50音が染みついてしまって、なかなか英語特有の音を聞き取ることができません。
大人がリスニングのスキルを飛躍的に向上させる方法が1つだけあります。
目次
リスニングスキルを飛躍的に向上させるのは「発音」
英語の発音記号って読めますか?私個人の記憶では学校できちんと発音記号を習った覚えがありません。
私が発音の練習を始めたのは「流暢に話したい!」と思ったからでした。ですが、ある日、発音の練習をしていくうちに英語がどんどん聞き取りやすくなっていることに気づいたのです。
そして、ひとつの結論に達しました。
「自分がきちんと発音できない音は聞き取れない。」
自分が発音できない音というのは脳のデータベースに情報がない音だということです。
海外のドラマを見たり、外国人と会話をしている中で、カタカナに置き換えられない音が聞こえてくるとそれはただのノイズになってしまいます。
具体的にはRの発音や、子音のみの発音です。特に単語の最後のT、D、L、R、S、K、X、THなどの母音がつかない音はただの空気音なので、日本語の文字ではどうしても表現できない音になります。
さらに深刻な問題は「母音」
日本語の母音は「あいうえお」の5つしかありません。
英語の場合は基本の母音は同じく”a,e,i,o,u”の5つなのですが、厄介なことにこれにrがくっついたり、混ざったり組み合わさったりします。
数え方は諸説あるようですが、その数なんと20以上!
分類としては大きく以下の4つに分けられます。
- 短母音(a,ʌ,æ,e,ə,ər,i,u)
- 長母音(a:,a:r,ə:r,i:,u:,ɔ:,ɔ:r,ju:)
- 二重母音(ai,au,ei,ɔi,ou,iər,uər,eər)
- 三重母音(aiər,auər)
この発音を知らないと、日本人の脳は無意識に「あいうえお」に置き換えてしまいます。
それぞれの発音記号については別の記事で詳しく解説していきたいと思います。
大人は知識で感覚をカバーすべし!
幼い子供であれば、これらの日本語にない音でも、英語に長時間接しているうちに、自然と脳にデータベースができあがっていきます。
大人は脳の中にすでに日本語の音データベースがきっちりと完成しているので、そのデータベースにない音は認識できません。
これらの日本語にない音を知識として知ることによって、認識できるようにする必要があるのです。
大人のリスニング力を向上させる5ステップ
リスニング力を向上させるために発音を学ぶ際の理想的なステップは以下のようになります。
- 発音記号を学び、正しい音を聞く
- 母音の発声方法を学び、毎日、数回~数十回は口に出す
- 瞬間に意味が分かる基本単語の発音練習をする
- 挨拶程度の簡単なフレーズの発音練習をする
- 母音の発音をネイティブレベルの英語話者に聞いてもらい、修正する
最初はとにかく口に出すこと。
発音の練習を始めると最初は下の根本や口の周りの筋肉が痛くなってきます。これは、日本語を話す上では使っていない筋肉を使っているせいです。
この筋肉がうまく使えないと英語の正しい発音はできません。
最初は正しい音が出せませんが、とにかく口に出すことで筋肉を鍛えましょう。
5番目のステップですが、「身近にネイティブスピーカーなんていないよ!!」という方でも実践できる方法があります。
いますぐできる発音チェックの方法
「google 翻訳」などの無料アプリを使って、まずは簡単な単語から英語で発音してみましょう。
自分が意図した英単語がきちんと認識されるようになれば、合格です。
リスニング力を向上させたいと思っているなら、是非発音の練習をしてみてください。
やってみると効果は確実に実感できると思います。
詳しい発音練習の方法や発声のコツについては、順次、記事にしていこうと思います。